病理医の読む書籍、買いたくなる書籍②
こんにちは、patholtanです。
②癌の取扱い規約、WHO分類、について。
これは病理の通常業務で必須です。取扱い規約もWHO分類も改訂されていくので、追いついていくことが求められます。ただし、問題もあります。
第一の問題としては、癌の取扱い規約とWHO分類での差。
癌の取扱い規約の組織学的分類とWHO分類で差があるものがあります。その場合には両方を併記するか、臨床側に「換算表」のようなものを渡しておく必要があります。以前、乳癌の組織型対応表を作ったことがありますが、最新の乳癌取扱い規約(第18版)の65~67頁にその対比表が記載されています。
第二の問題としては、癌取扱い規約のTNM分類とUICCのTNM分類、院内がん登録でのTNM分類およびICD-Oコードの利用。
つまり、「pT2 pN1a cM0」とTNM分類だけ書いてあった場合に、何に準拠するかがわからないということになります。UICC第8版で記載している場合には「pT2 pN1a cM0 (UICC-8th)」と記載する必要があります。
どこまでが病理の仕事か?コーディングは?ということにもなりますが、少なくとも後から見て、以前の分類ではなくその時点での分類ができるような病理診断報告書をつくるようにしなければいけないな、と思っています。