はぐれメタル

ドラクエをしていてはぐれメタルに出会うと、経験値がたくさんもらえるので嬉しいだろう。

 

骨董屋が珍しい壺をみたら喜ぶだろう。手放したくなくなるかもしれない。

 

切手の収集を趣味にする者にとって「見返り美人」「月に雁」をみかけたら、欲しがるだろう。

 

鉄道ファンのみならず、黄色い新幹線「ドクターイエロー」をみたら、スマホを向けて写真を撮りたがるだろう。

 

では、病理医にとって稀少な病変に出会うことはどうだろう。もちろん、学術的興味や知的好奇心はかきたてられるし、写真にだって撮りたいと思うだろう。ただ、普段診ないものを診断するというのは非常に難しいことだ。そして、病理診断の先に患者さん、患者さんのご家族、そして病変に対する治療があるということ。珍しいことだけを考えるのでなく、よくあることや似た病変(鑑別診断)を常に頭の片隅において、慎重に診断する必要があるのです。そう、真贋の鑑別をするのです。

 

そして、病理診断書の書面だけでは臨床医に伝わらないかもしれないので、必要を感じたら病理診断について直接臨床医と話します。